脂質膜ベシクルを用いたガン治療を目指したドラッグデリバリー系の開発
研究の目的
癌治療を主眼におき、標的指向機能を有する、いわゆる癌細胞への“ミサイル装置”(リガンド)を装着した人工細胞(脂質ベシクル)を創製し、DDS(Drug Delivery System)に利用することを目的とする。本研究では、癌細胞に対して標的機能を有するリガンドとして、1)癌細胞の特異抗原を認識する抗体、2)癌細胞の細胞表面糖鎖を認識するレクチン、に大別して研究を進める。また、細胞との親和力を高めるため、カチオン性脂質を導入した脂質ベシクルの有効性を検討する。さらに、開発した脂質ベシクルの生体内での効果を検討し、実際の臨床応用を目指す。
抗体固定化脂質膜ベシクル(イムノベシクル)によるDDS
この研究の内容は、愛媛新聞(2006年1月28日付け)、朝日新聞(2003年7月19日付)、愛媛新聞(1999年10月27日付)で取り上げられました。
参考文献
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ガン治療DDS
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Cytotechnology, 36, 93-99, 2001
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Cytotechnology, 47, 51-57, 2002