地域環境工学コースってどんなとこ?

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愛媛大学農学部
 地域環境工学コースとは

愛媛大学農学部地域環境工学コースは、昭和20年に設立された愛媛県立農林専門学校農業工学科を母体とし、以後80年以上にわたり農業土木技術者を輩出してきました。
本学を卒業した農業土木技術者は、戦後の復興期から現代にいたる農業土木分野の発展に貢献し、地域社会を支える人材として活躍してきました。
そこで、農業土木プログラムでは、このような長きにわたる伝統を礎に、地域や世界で活躍する卒業生、および土、水、整備・計画分野を網羅する教員陣が、幅広い知識と技術を兼ね備えた農業土木技術者を育てます。
また、卒業生および地域と大学の連携関係を資源とし、農業土木分野を担う実践力の高い技術者を育てます。

地域環境工学コースの沿革

明治 33(1900)年
4月
愛媛県農業学校が設立された。
明治 34(1901)年
9月
愛媛県立農業学校と改称。
大正 7(1918)年
4月
愛媛県立松山農業学校と改称。
昭和 20(1945)年
1月
愛媛県立農林専門学校の設置が許可された。
昭和 24(1949)年
6月
愛媛県立松山農科大学(農学科、林学科、農業工学科の3学科と 一般教養科)の設置が許可され、同時に附属農業高等学校が付置された。
昭和 29(1954)年
4月
愛媛県立松山農科大学は国立移管され、愛媛大学農学部(5学科:農学科・林学科・農業工学科・農芸化学科・総合農学科、小講座制)が設置された。
昭和 31(1956)年
4月
愛媛県立松山農科大学附属農業高等学校が国立移管され、愛媛大 学農学部附属農業高等学校と改称された。
昭和 33(1958)年
4月
愛媛大学専攻科(農学専攻科)が設置された。
昭和 42(1966)年
6月
愛媛大学大学院農学研究科(修士課程)が設置された。
昭和 60(1985)年
4月
愛媛大学大学院連合農学研究科(博士課程)が設置された。
昭和 63(1988)年
4月
農学部改組により農学部生物資源学科として、1学部 1学科 8大講座へ再編成。
平成 16(2004)年
4月
国立大学法人法により国立大学法人愛媛大学が設立された。国立大学法人愛媛大学により愛媛大学が設置された。
平成28(2016)年
4月
農学部の1学科(生物資源学科)を、3学科(食料生産学科、生命機能学科、生物環境学科)に改組した。食料生産学科に、3コース(農業生産学コース、植物工場システム学コース、食料生産経営学コース)及び知能的食料生産科学特別コース(6年一貫)を、生命機能学科に応用生命化学コース及び健康機能栄養科学特別コース(6年一貫)を、生物環境学科に3コース(森林資源学コース、地域環境工学コース、環境保全学コース)及び水環境再生科学特別コース(6年一貫)を、それぞれ設置した。

樽味キャンパスの位置

愛媛大学樽味キャンパスは、松山市中心部を東西に流れる石手川の南岸に位置し、JR松山駅から車・バスで約20分、観光名所である道後温泉から車・バスで5分という位置にあります。 周辺には農地も残っていますが、近年の石手川橋梁整備及び環状道路整備等に伴って石手川右岸の宅地開発が進み、現在では周辺を住宅地に囲まれています。 樽味キャンパスには、愛媛大学農学部・農学研究科、連合農学研究科、総合科学研究支援センター樽味ステーション、附属制御化農業実験実習施設、附属環境先端技術センター、附属農業高等学校、拓翠寮、環境産業研究施設(三浦記念館)、及び図書館農学部分館が含まれています。 また、卒業生および地域と大学の連携関係を資源とし、農業土木分野を担う実践力の高い技術者を育てます。

地域環境工学コースのディプロマ・ポリシー
(DP:卒業認定・学位授与の方針)

<教育理念と教育目的>
農学の大きな使命の一つは、自然と人間が調和する循環型社会の創造であり、生物環境学科では人間と生物を取り巻く様々な環境、例えば、森林、農地、河川、湖沼、溜池、海洋といった山から海に至る広範囲の環境を対象に、創造・修復・保全・管理・利用するための高度な科学や実効性・実用性の高い技術を教育研究しています。 その中で地域環境工学コースは、地域資源を活用し、自然と人間が調和した循環型社会の構築と地域社会並びに国際社会の発展に貢献すべく、農林水産業を行う「地域」の生物生産基盤と生活基盤の「環境」を持続可能な状態に創造・保全・管理することをめざし、主として「工学」的手法を駆使した教育研究を行っています。 これにより、地域や国際社会における生物生産と生活環境に関する問題を解決し、持続可能な社会の構築に貢献できる人材を育成することを教育理念としています。

<育成する人材像>
農村の生産環境と生活環境を災害対策を含め適切に整備、管理、保全する科学技術を修得することにより、安全かつ安心な食料生産と生活の場を提供するとともに、グローバルな生物環境を持続的かつ快適な状態にするための課題解決能力を身につけた人材を育成します。
具体的には、

  • 生物生産基盤と生活基盤が抱える問題と、それらへの対応の実状を理解し、地域規模から世界規模の範囲で活躍できる人材
  • 社会で即戦力として活躍できる地域環境工学の専門実務者・専門技術者としての実力をもつ人材
  • 人類と生物に安全で快適な生存環境を提供できる人材
を輩出することを目指します。

<学習の到達目標>
(知識・技能・理解)

    生物生産基盤と生活基盤にかかわる土、水、整備計画に関する計測、分析、解析と環境改善手法に関する専門知識と技術を修得している。
(思考・判断)
    地域社会や国際社会における環境に関連する諸課題、特に生物生産基盤と生活基盤に関連する諸課題の原因を論理的に説明でき、解決策を見出すことができる。
(興味・関心・意欲)
    上記の諸課題への関心と身に付けた知識をこれらの解決に役立てたいという意欲をもち、倫理性をもって、 継続的に課題解決のための行動をとることができる。
(表現)
    自らの論理的な思考・判断のプロセスや結果を説明するためのプレゼンテーション能力とコミュニケーション能力を有している。
(主体性・協働性)
    主体性をもって多様な人々と協力することにより、上記諸課題の解決に取り組むことができる。

<卒業認定・学位授与>
共通教育科目33単位、学部共通科目7単位、学科共通科目28単位、コース専門科目61単位を修得した学生に対して、卒業を認定し学士(農学)の学位を授与します。 (2024年入学生)

地域環境工学コースのカリキュラム・ポリシー
(CP:教育課程編成・実施の方針)

<教育課程の編成と教育内容>
農学に関する広範で俯瞰的な知識と技術が必要不可欠であるという考え方から、学部共通科目として、必修7単位、選択6単位の授業科目を開講しています。また、2年次よりコースに分属しますが、学科共通の授業科目も開講しています。 また、1年次には農学実習ⅠE、Fを必修とし、学科の知識を深めるとともに技能技術の基礎を身に付けます。さらに、卒業論文 の開始時期を 3年次後学期とし、デザイン能力を修得します。
専門教育に関しては、高度な専門知識と、技術が社会および自然に与える影響を理解する能力の修得を目指す「農業土木プログラム(日本技術者教育認定機構認定)」と、地域環境工学に関する知識を基礎に、世界あるいは地域の環境問題に対して、多角的に考える能力の修得を目指す「環境工学プログラム」があり、どちらもコース専門科目61単位を修得します。

<教育方法と成績評価>
講義形式の授業だけでなく、実験・実習等のアクティブ・ラーニングなど、ディプロマ・ポリシーに示す教育目的と学習の到達目標に応じて最適な形式の授業を実施します。 また、授業時間外の学習を含む十分な学習 時間を確保できるように履修登録制限(CAP 制)を設けるとともに、e ラーニングなど時間外学習を支援するツールを用意します。
すべての授業において、客観的な評価基準に基づき、筆記試験、レポートなどにより厳格な成績評価を実施します。

<カリキュラムの評価>
学生教育アンケート,授業アンケート、入学者アンケート、卒業予定者アンケートなどの学生調査と各種統計データの分析を実施し、個々の授業科目の教育効果や、農学部の学修到達目標の達成状況について検証します。

地域環境工学コースのアドミッション・ポリシー
(AP:入学者受入の方針)

生物環境学科は、一般選抜に加えて、学校推薦型選抜(推薦ⅠA)や総合型選抜などの様々な入試方法を採用し、山から海に至る広範囲の環境に関する様々な問題を解決するための俯瞰的な視野をもち、地域規模から世界規模の範囲で活躍する意欲のある学生を求めます。 これらについては、生物環境学科のAPを参照してください。
地域環境工学コースへの入学については,学校推薦型選抜(推薦ⅠB)を採用しており,次のような資質を有する学生を求めます。
(知識・技能・理解)

  • 入学後の修学に必要な基礎学力を有している。
  • 次のいずれかに該当する。
  • 高等学校で履修する国語、英語、理科・数学系の基礎的な知識・技能を有し、農林水産業、工業、商 業などに関する専門的な知識・技術を有しているか、高等学校で選択履修した教科・科目について実践的・体験的学習から得られた知識・技術を有している。
(思考・判断)
    ある事象に対して多面的に考察し、自分の考えをまとめることができる。
(興味・関心・意欲)
    地域社会や国際社会における生物生産基盤と生活基盤の環境に関する様々な問題に関心をもち、身に付けた知識をこれ らの解決に役立てたいという意欲をもっている。
(表現)
    自分の考えを、日本語で他者にもわかりやすく表現できる。
(主体性・協働性)
    問題解決のために、主体性をもって多様な人々と協力できる。

<選考方法の趣旨>
【学校推薦型選抜ⅠB】
国語、英語、理科・数学系の 3 教科からなる総合問題により、高等学校で修得する「知識・技能・理解」と「思 考・判断」力を評価します。 また、面接(口頭試問を含む。)により、高等学校で履修する教科・科目についての 基礎的な知識、生物環境に関する様々な問題への関心とこれらの問題への解決意欲、自分の考えをまとめ、 表現する力を有しているかを評価します。 なお、「専門教育を主とする学科」からの受験者には農業土木などに関する専門的な知識・技術を有しているかを、「総合学科」からの受験者には高等学校で選択 履修した教科・科目について実践的・体験的学習から得られた知識・技術を有しているかを、面接(口頭試問 を含む)の中で評価します。 さらに、面接と調査書・活動報告書により、「主体性・協働性」を評価します。