Access2000によるデータベース入門 第1回(1月17日) Part 1

演習の概要説明,データベースの基礎知識,Access2000の概要説明,データベース作成の流れ,テーブルの作成,データ型(テキスト型と数値型の並び替え),入力補助(IME入力モード切替,既定値,定型入力,フリガナの自動入力,郵便番号から住所の自動入力)
. . Access2000の概要
パソコンで利用できるデータベースソフトであり,データを整理して蓄積し,いろいろな組み合わせでデータを取り出すことが出来る。
※本演習では,データベースの作成例として住所録を取り上げる。
 
Access2000の特徴
1. 簡単にデータベースを作成できる。
2. 入力画面や印刷物を自由にデザインできる。
3. 他のOfficeシリーズのソフト(ワードやエクセルなど)との互換性が高い。
 
Access2000の構成要素
1. テーブル:データ(レコード)を保存する場所。個々のデータをレコードとよび,各レコードはいくつかの属性(フィールド)で構成される。
※身体測定データベースであれば,氏名・身長・体重といったフィールドを持つレコードで構成される。
2. フォーム:テーブルへのデータ入力をしやすくする画面。
3. レポート:テーブルのデータを印刷する機能。
4. クエリ:テーブルからのデータ抽出や演算を行う機能。
※時間の都合上,マクロ,モジュール,ページについての演習は行いません。
 
データベースの作成の流れ
データベースを作成する場合には,実際の作業に取り掛かる前に,目的を明確にして,きちんとした設計をする必要があります。
1. 目的の明確化:「年賀状作成などに使える住所録」など
2. テーブルの作成:ひとつの対象ごとにテーブルを作成する
3. フォームの作成:データ入力用の画面など
4. レポートの作成:データを利用した印刷物
5. クエリの作成:各種目的に即したクエリを随時作成
※クエリの作成はフォームやレポートの作成と前後することも多々あります。
 
テーブルの設計(年賀状作成のための住所録)
1. 年賀状作成に必要なフィールド:氏名,郵便番号,住所,敬称
2. その他の必要なフィールド:ID(レコードを特定する重複のない値=主キー),フリガナ,年賀状送付の有無,入力日
主キー:個々のレコードを識別するために,他のレコードと値が重複しないフィールド(その値)のこと。
 
●住所録テーブルの仕様
フィールド名 データ型 フィールドサイズ(データ量)その他 ※テーブルのデザインビュー
ID オートナンバー型 インクリメント(1ずつ加算で自動設定),主キー ※主キーの設定方法
名前 テキスト型 10文字
フリガナ テキスト型 30文字
敬称 テキスト型 10文字
郵便番号 テキスト型 7文字
住所 テキスト型 50文字
年賀状送付の有無 Yes/No型 年賀状を送付するか否か(Yesだと送付)
入力日 日付/時刻型 入力した日付を記録
※あとで作成する住所録テーブルの使用として使用します。
 
データ型とはなにか?-数値型とテキスト型の違いを例に-
テーブル作成の方法の説明もかねてデータ型について説明します。
※データベース作成の準備として,各自のHD領域(ccfileのH:ドライブ)に「コンピュータ演習」フォルダを作成してください。
 
1. [スタート]から[Microsoft Access]を起動します。 ※Access2000の起動
2. オープニング画面で[空のデータベース]を選択します。
3. 【データベースの新規作成】画面でデータベースを作成するフォルダ(各自のHD領域に「コンピュータ演習」フォルダを作成すること)を選択し,ファイル名(データベース名)に「練習01」と入力して[作成]を押します。【練習01:データベース】画面が立ち上がります。 ※データベースの新規作成([データベースウィザード]を使わずに)
4. [オブジェクト]で[テーブル]を選択し,[新規作成]を押します。【テーブルの新規作成】で[デザインビュー]を選択し,[OK]を押します。【テーブル1:テーブル】画面が立ち上がります。 ※テーブルの新規作成
5. 1行目の[フィールド名]に「数値型のフィールド」と入力し,[データ型]で「数値型」を選択します。[フィールド名]は任意に変えても問題ありません。 ※フィールドの新規作成
6. 2行目の[フィールド名]には「テキスト型のフィールド」と入力し,[データ型]で「テキスト型」を選択します。
7. メニューの[表示]から[データシートビュー]を選択します。保存を促すメッセージが出るので[OK]を押します。
8. 【テーブル名】に「練習テーブル」と入力し,[OK]を押します。主キーを設定する旨のメッセージが出るので,[はい]を押します。自動的に“ID”というオートナンバー型のフィールドが追加されて,データシートビューになります。 ※主キーの設定
9. “数値型のフィールド”と“テキスト型のフィールド”に3,2,1,11,21,31,12と入力する(同じレコードには同じ数字)。
10. “数値型のフィールド”のいずれかのレコードにカーソルを置き,ツールバーの[AZ↓]ボタンを押し,“数値型のフィールド”の数字巡に順に並び変わることを確認する。
11. “テキスト型のフィールド”のいずれかのレコードにカーソルを置き,ツールバーの[AZ↓]ボタンを押し,“テキスト型のフィールド”の文字順に並び変わることを確認する。
12. 人間にとっては同じに見えるものでも,コンピュータにとっては異なっていることを理解する。
 
住所録テーブルの作成
1. テーブルの設計に従って,年賀状作成用の住所録データベースを作成しなさい。
(1) データベースの新規作成で,「住所録」データベースを作成する。ファイル名(データベース名)は「住所録」とする。また,作成するテーブル名は「住所録テーブル」とする。 ※テーブルのデザインビュー
(2) テーブルを新規作成し,テーブル内にフィールドを設定する。フィールド名やフィールドサイズは,住所録テーブルの仕様に従うこと。
(3) 「フィールドサイズ(データ量)その他」の設定は,各フィールドのフィールドプロパティのフィールドサイズで設定します。たとえば,データ量を10文字としたい「名前」フィールドの場合,フィールドサイズに"10"と入力します。 ※データ量(フィールドサイズ)の設定
2. 少なくとも1名のデータを入力しなさい。架空の人物でも構いません。 ※データの入力
3. データの編集や削除が出来るように練習してください。 ※データの編集
 
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 Last update 2005/1/17

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