研究室だより vol.4




 卒業の歌

              
 卒業シーズンです。卒業式後、わがコースでは卒業生を送るパーティをやるのですが、そのときに各先生方が学生にお別れの言葉を贈ります。これには先生方の永年の人生観がにじんでおりまして、なかなか味わいがあるものです。ただ、残念ながらその味は、若い卒業生諸君にはピンとこないだろうな、と思われることもあります。

 私(大隈)は、愛大では今まで3回学生を送りましたが、このパーティのときには、説教をしないで、中島みゆきの曲をメッセージとして贈ってきました。
 第1回(つまり3年前)には、「時代」をカラオケなしで歌いました。歌は下手ですが、曲が良いので感動(!?)してくれた学生もいました。

 一昨年はプロジェクトXのエンディングテーマ「ヘッドライト・テールライト」を流しました。サウンドもよかったのですが、内容も卒業の日にふさわしく、「旅はまだ終わらない」というリフレイン等は感激もので、「食あれば楽あり」の小泉武夫先生流に言うなら「喉の奥が熱々になって、止めようったって止まらぬ涙がムニュルムニュルと溢れてくる」ような感じ。なんと女子学生まで泣いておりました。(
ちなみに、最近は男子学生のほうがすぐに泣くので、女子学生を泣かせたというのは、私の学問以外の分野での愛大における偉大な功績のひとつと言ってよいのです。

 昨年は「ドクターコトー」のテーマ「銀の龍の背に乗って」をやったのですが、これは余りよくなかった。少し考えないとメッセージが伝わらないのですね。「急げ悲しみ 翼に変われ」「急げ傷跡 羅針盤になれ」「明日僕は龍の足元へ 崖を登り 呼ぶよ「さあ行こうぜ」」と言った卒業にふさわしい文句が一杯なんですけれどね。

 そもそも昔から卒業に関係する歌は「仰げば尊とし」を始めとして(!)、良いものが多いのですが、中島みゆきの曲から探し出すのは案外難しいのです。「春なのに」という卒業がらみのなかなかの曲がありますが、「ため息またひとつ」という文句があって、使いにくい。「二隻(そう)の船」とか「糸」とか「with」とか「誕生」とか、いつか使ってやろうと思っていますが、やはり少し重い感じもする。

 中島以外では、荒井由美が昔作った名曲で、最近、浜崎あゆみがリバイバルさせている「卒業写真」なんか、しんみりしていていいですね。しかしガガガSPの「卒業」となると、ウン、傑作だけど、会場が結婚式場ムードのホテルなので、ちょっと「さよなら、さよなら、さよなら」じゃね。

 さて、今年はどうしようかな。

                                               2005.3.8.


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