Research

研究内容

果樹生産の現場に関わる課題を、生理・栽培・遺伝子の各側面から研究しています。

ウンシュウミカンの浮皮果と正常果

Citrus peel puffing

ウンシュウミカンにおける浮皮発生メカニズムの解明

ウンシュウミカンなどのカンキツでは、果肉が成長を停止した後も果皮は成長を続けるため、秋季の高温湿潤などによって果皮と果肉の成長にアンバランスが生じ、アルベドに空隙ができる「浮皮」が発生します。

浮皮果は収穫・貯蔵・運搬の際に損傷しやすく、腐敗や食味低下につながります。本研究室では、浮皮しにくい品種の育成や抑制技術の開発を目的として、発生メカニズムを研究しています。

FBP処理によるブドウ果房の着色の違い

Biostimulants and fruit quality

バイオスティミュラントを利用した果実品質の向上

本研究室では、FBPや海藻抽出物などのバイオスティミュラント資材が、果樹の生理機能と果実品質に与える影響を研究しています。

カンキツでは、資材の処理が果実の糖・有機酸含量、成熟の進行および果実品質にどのような影響を与えるかを調べています。ブドウでは、処理時期や濃度を変え、果粒の肥大、糖度、果皮色、アントシアニン蓄積などへの影響を検討しています。

これまでの試験から、一定の処理条件では、カンキツの酸含量やブドウの着色に変化が生じる可能性が示されています。一方で、効果は処理時期、濃度、品種や栽培条件によって異なるため、再現性の高い処理方法を見つけることが重要です。

現在は、遺伝子解析を用いてFBPが果実品質に作用するしくみを調べています。これらの研究を通じて、実際の果樹栽培で利用しやすい処理条件の確立を目指しています。

ゲノム解析

Citrus genomics

カンキツのゲノム解析

新品種の育成には、多数の個体を結実まで育て、その果実品質を評価する長い時間と労力が必要です。食味、外観、機能性成分などに関わる遺伝子を手掛かりに個体を早期選抜できれば、育種の効率を大きく高められます。

本研究室では、カンキツの遺伝子とゲノム情報を解析し、果実の性質を決める遺伝的要因の解明を目指しています。