研究室沿革と研究室の様子
研究室沿革沿岸環境科学研究センター(CMES)が1999年に発足し、生物学を基礎とする分野として生態系解析分野が設置されました。本分野は沿岸生態系の総合的解析を行うことを目的としています。理学部の定員2および農学部の定員2を振り替えて4名のスタッフでスタートしましたが、CMESはどの学部にも属さない先端研究機構のなかのセンターです(先端機構に所属する理系の研究センターは、CMESのほかに地球深部ダイナミクス研究センター、プロテオサイエンスセンター、宇宙進化研究センターなどがあります)。
本分野発足時は川端善一郎教授(京都大学からの弊任)、上田拓史助教授、中野伸一助教授、金本自由生助手の4人でしたが、2000年に川端教授の弊任が解かれ、鈴木聡が教授として赴任しました。2003年に中野助教授が農学部助教授として転出し(のちに教授)、野中里佐助手が採用になりました。2006 年には上田助教授が高知大学教授として転出後、北村真一助教授が採用になりました。2007年11月には野中助教が獨協医科大へ転出しました。2008年 4月に後任として堺弘道が着任し、GCOE准教授の大林由美子が研究上のメンバーとして加わりましたが、2009年に大林は横浜国大へ転出し、後任に濱村奈津子が着任しました。2009年度から「分野」は「部門」に変更になり、大森浩二准教授が加わりました。2010年4月に堺はシンガポール大へ転出しました。2010年12月から横川太一が助教として着任しました.2015年4月に横川講師はJAMSTECへ,濱村准教授は九大へ転出しました。2015年8月から大林由美子が横川の後任として着任しました。2020年4月からは,工学部の渡辺幸三教授が生態系解析部門へ移籍しました。
現在は、鈴木・大林グループが海洋生態系での微生物機能と生態の研究、微生物の抗生物質耐性の研究を遺伝子・生態系レベルで行い、北村准教授は環境汚染と魚介類の感染症の関連性に関する研究をしています。金本助教は2013年に定年退職しました。大森准教授は2016年度から新しい社会共創学部へ教授として異動し,2020年3月で定年退職しました。2020年9月からは鈴木康嗣特任助教が加わり、2021年度からは、部門名称は「生態・保健科学部門」となります。今後,渡辺教授の率いる感染症制御や環境保全に関する,生態・保健科学分野 (https://sites.google.com/a/kw-laboratory.com/main/) の研究も当部門を強化するでしょう。
本部門のなかで、鈴木グループは農学部の海洋分子生態学研究室を兼任し、卒業論文学生および大学院学生は農学部(農学研究科)から配属されています。
研究室の様子
本研究室は多国籍をモットーとしており、設立当初から多くの外国人留学生、研究者が在籍しています。年によっては学生の半数以上が外国人という場合もあります。在籍した留学生や研究員はその後国際的に活躍している方が多いです。当然公用語は日本語と英語であり、それまで英語が苦手だった卒論生も研究室で生活するうちに否が応でも英語がうまくなります。研究テーマの多くは国際共同プロジェクトとして動いており、欧州、アジア諸国を中心に幅広く展開されています。学生諸君は,当研究室のプロジェクトに参加して、院生のうちに国内はもとより海外の研究者や友人とのネットワークをたくさん作れます。これは将来社会へ出たときに、研究者に限らずとも、すばらしく役に立つ財産になります。また、院生以上には自分で独立して外部研究費を獲得する方法を指導し、どんどんチャレンジしてもらっています。以上のように、本研究室では、やる気のある若者たちが、日々研究能力向上、国際的リーダーシップ能力開発および独立して研究室を持てる能力の開発などに研鑽しています。外向きで国際的に活躍したい方にはうってつけの研究室です。毎月のバースデーパーティや飲み会もやや多く、ひととのコミュニケーションが好きな方は楽しめるでしょう。

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