愛媛大学 大学院農学研究科 附属環境先端技術センター

活動実績

環境先端技術セミナー

第18回環境先端技術セミナー (2022年3月14日)

場所:WEB開催(ZOOM)
開会の挨拶鑪迫 典久 先生(愛媛大学農学研究科附属環境先端技術センター)
講演者1:隠塚 俊満 先生(水産研究・教育機構)
演題:海産生物に対する防汚物質TPB-18の毒性影響
講演者2:河野 久美子 先生(水産研究・教育機構)
演題:瀬戸内海におけるTPB-18のモニタリングと生態リスク評価
講演者3:山本 裕史 先生(国立環境研究所)
演題:環境中での全懸念化学物質の(生態)影響を把握するために
講演者4:石橋 弘志 先生(愛媛大学農学研究科附属環境先端技術センター)
演題:造礁サンゴを用いたバイオアッセイと分子レベルでの解析
講演者5:竹内 一郎 先生(愛媛大学農学研究科附属環境先端技術センター)
演題:先端技術による造礁性サンゴの生態影響評価
総合討論
閉会の挨拶竹内 一郎 先生(愛媛大学農学研究科附属環境先端技術センター)

 本セミナーは「環境汚染物質とその生態影響評価」と題し、国立研究開発法人水産研究・教育機構の隠塚俊満先生、河野久美子先生および国立環境研究所の山本裕史先生をお招きし、ご講演いただきました。また、本センターから石橋先生、竹内先生にご講演いただきました。本年も昨年に引き続きWEB開催となりましたが、大学生、大学教員、研究所などから40名ほどのご参加がありました。
 隠塚先生、河野先生からは水産研究・教育機構をご紹介いただくとともに、防汚物質TPB-18の生態リスクや毒性評価について、最近の研究結果をご講演いただきました。特に、瀬戸内の沿岸環境における化学物質影響を評価されており、身近な環境化学物質問題をご講演いただきました。山本先生からは、近年増える人為化学物質の影響評価方法について新規解析手法や概念などを交えてご講演いただきました。また、山本先生は国の委員会にも多くご参加されているため、化学物質の影響評価方法等の行政動向についてもお話いただきました。
 石橋先生と竹内先生からは造礁サンゴの生態・生体影響評価について、分子レベルからグローバルな視点でご講演いただきました。
 今回のセミナーは海洋環境汚染や防汚物質というキーワードに括られる発表でしたが、その中でも多様な視点からそれぞれの方法で毒性影響、リスク評価、化学分析等のアプローチを行っており、新たな発見や知見をご教示いただきました。相互に協力できる可能性も見いだすことができ、長時間に渡る充実したセミナーとなりました。

第17回環境先端技術セミナー (2021年3月15日)

場所:WEB開催(ZOOM)
開会の挨拶高橋 真 先生(愛媛大学農学研究科附属環境先端技術センター)
講演者1:橋本 俊次 先生(国立環境研究所)
演題:ノンターゲット環境モニタリング~平時と事故災害時~
講演者2:横溝 裕行 先生(国立環境研究所)
演題:統計的因果推論を用いたニッケルの生態影響評価
講演者3:竹内 一郎 先生(愛媛大学農学研究科附属環境先端技術センター)
演題:気候変動下のサンゴ礁生態系保全を目指した影響評価法の開発
総合討論
閉会の挨拶竹内 一郎 先生(愛媛大学農学研究科附属環境先端技術センター)

 本セミナーは「近年の環境変動の解明を目指した新たな物質測定・影響評価研究」と題し、国立環境研究所の橋本俊次先生と横溝裕行先生をお招きし、ご講演いただきました。近年、気候変動の加速や新型コロナウィルスのパンデミック等により、地球環境の変動が大きくなっており、早急に、環境変動の実態の解明に取り組む必要があると考えられます。本セミナーでは、国立環境研究所が取り組んでいる新たな物質測定技術や環境影響評価研究等を紹介していただくとともに、当センターの最新の研究活動を紹介しました。総合討論では分野横断的研究の必要性や、緊急時に即座に動ける準備の重要性について相互に確認し合うことが出来ました。今回は、初のWEB開催となりましたが、場所を問わず参加できることから多くの方に参加いただける可能性を感じました。今後は、対面やオンラインを併用しつつ、より活発な活動を行っていきたいと思います。

第16回環境先端技術セミナー (2020年3月5日)

場所:愛媛大学農学部本館 3階多目的ホール
講演者1:竹内 一郎 先生(農学研究科 生態系保全学教育分野)
演題:はじめに-近年の環境変動-
講演者2:佐藤 嘉展 先生(農学研究科 地域水文気象学教育分野)
演題:GNSS-GCPを用いたUAVによる空撮画像解析の高精度化および課題
講演者3:荒木 卓哉 先生(農学研究科 作物学教育分野)
演題:E x Mを基盤とした食糧生産性向上の戦略
講演者4:高橋 真 先生(農学研究科 環境計測学教育分野)
演題:データベース自動解析法を用いた環境汚染物質の網羅的スクリーニング

 本セミナーは「先端テクノロジーと環境保全」と題し、環境先端技術センターの3名の先生方と農学研究科生物環境学専攻地域水文気象学教育分野の佐藤 嘉展 先生にご講演いただきました。近年の気候変動や経済活動の増大に伴う地球環境の変動は、その速度が増しています。そのため、早急に各種の先端テクノロジー等を用い、環境保全、特に、一次生産環境の保全に取り組む必要があると考えられます。本セミナーでは、環境先端技術センター等の農学研究科の教員が取り組んでいる先端テクノロジー等を紹介していただき、今後の研究の方向等に関する意見交換を行うことができました。

第15回環境先端技術セミナー (2018年11月17日)

場所:愛媛大学農学部本館 3階多目的ホール
講演者1:水川 葉月 先生(農学研究科 環境計測学教育分野)
演題:高次栄養段階生物における化学物質の蓄積特性と代謝能の種差
~陸棲哺乳類を例に~
講演者2:山下 尚之 先生(農学研究科 水資源システム工学教育分野)
演題:ウイルス分析による下水再利用技術の評価
講演者3:石橋 弘志 先生(農学研究科 生態系保全学教育分野)
演題:除草剤による造礁サンゴの白化とストレス応答遺伝子の発現解析

 本セミナーは「先端テクノロジーによる近年の環境動態解析手法の発展」と題し、環境先端技術センターの3名の先生方にご講演いただきました。人口増加や経済活動の増大に伴い、近年、地球システムの悪化の深刻度が増しています。そのため、早急に、地球システムへの影響を、迅速に、かつ、客観的に評価する必要があります。本セミナーでは、環境先端技術センターの教員が取り組んでいる最新の環境動態解析手法を紹介していただきました。

第14回環境先端技術セミナー (2017年3月22日)

場所:愛媛大学農学部本館 3階多目的ホール
講演者1:高橋 真 先生(農学研究科 環境計測学教育分野)
演題:環境・生体試料を対象とした毒性同定評価と関連化学物質のターゲットおよびノンターゲット分析
講演者2:治多 伸介 先生(農学研究科 地域環境整備学教育分野)
演題:LC-MS/MSを用いた沖縄本島北部沿岸域におけるイルガロールとジウロンの濃度実態の解明
講演者3:竹内 一郎 先生(農学研究科 生態系保全学教育分野)
演題:RGB値計測によるミドリイシ属サンゴの白化過程の解析
講演者4:石橋 弘志 先生(農学研究科 生態系保全学教育分野)
演題:除草剤曝露による造礁サンゴの白化メカニズム解明に向けて
~RNA-seqを用いた網羅的遺伝子発現解析~

 本セミナーは「先端技術を用いた新たな環境毒性研究の展開」と題し、環境先端技術センターの4名の先生方にご講演いただきました。地球温暖化や海洋酸性化による環境変動に加え、人工化学物質による海洋等の生態系への影響が危惧されています。環境先端技術センターでは、近年、これらの環境問題に関して、各種の先端技術を駆使した研究を実施しています。今回のセミナーでは当センターで実施している生態系保全や人工化学物質の環境計測、生態影響の評価等の研究について、最新の成果をご紹介いただきました。

第13回環境先端技術セミナー (2016年12月13日)

場所:愛媛大学農学部環境産業研究施設(三浦記念館)1F講義室
講演者:三苫 好治 先生(県立広島大学 生命環境学部環境科学科)
演題:ナノ機能化材料を用いたPOPsの新規浄化技術とその応用

 本セミナーは「残留性有機汚染物質の無害化処理に係る先端技術とその応用」と題し、県立広島大学の三苫好治先生をお招きし、PCB等の残留性有機汚染物質(POPs)の無害化処理技術とその応用に関する研究テーマについてご講演をいただきました。さらに、有害物質・有害廃棄物の適性処理、無害化、資源リサイクル等に係る研究について情報交換も行い、今後の分野横断的研究の進展の機会となりました。

第12回環境先端技術セミナー (2016年3月3日)

場所:愛媛大学農学部本館 3階多目的ホール
講演者1:平井 康宏 先生(京都大学 環境安全保健機構・准教授)
演題:京都大学環境安全保健機構の概要と物質循環研究
講演者2:浅利 美鈴 先生(京都大学 環境安全保健機構・助教)
演題:サステイナブルキャンパスとは?

 本セミナーは「循環型社会形成に向けた物質循環研究と社会連携活動」と題し、京都大学環境安全保健機構附属環境科学センターの平井康宏先生・浅利美鈴先生をお招きし、京都大学における廃棄物適性処理と環境教育・研究の中核施設となっている「環境安全保健機構」の概要についてご紹介いただきました。また、循環型社会形成や有害物質管理施策に係わる先端的な物質循環研究やサステイナブルキャンパス構築をはじめとする社会連携活動についてもご講演をいただきました。
愛媛大学においても廃棄物の適性処理や学内施設の省エネ化などに関する様々な取り組みがなされていますが、持続可能な循環型社会の構築に向けた‘大学発’の研究・教育活動のさらなる連携と発展に向けて、京都大学等における先行事例に学ぶところは多くありました。

第11回環境先端技術セミナー (2014年9月28日)

場所:愛媛大学農学部本館 3階多目的ホール
講演者:渡邉 研太郎 先生(国立極地研究所・国際企画室長)
演題:南極から観る地球環境

 竹内センター長より渡邉先生のご紹介の後、渡邉先生より南極を中心とした地球環境に関するご講演いただきました。本セミナーでは、多数の院生、大学院生も参加し、極域の環境や状況を知ることが出来ました。

第10回環境先端技術セミナー (2014年7月21日)

場所:愛媛大学農学部環境産業研究施設(三浦記念館)1F講義室
講演者1:荒木 卓哉 先生(愛媛大学 農学研究科)
演題:窒素節減条件で栽培したイネの乾物生産,光阻害感受性および光化学系IIで吸収された光エネルギーの分配に関する評価
講演者2:高山 弘太郎 先生(愛媛大学 農学研究科)
演題:クロロフィル蛍光計測による光合成機能評価
講演者3:山下 正純 先生(愛媛大学 農学研究科)
演題:「残留農薬の超簡易スクリーニング」
~簡易検査による農産物の安全・安心認証を目指して~
講演者4:佐藤 久子 先生(愛媛大学 理工学研究科)
演題:粘土鉱物を膜材料に用いた発光性気体センシングの試み
講演者5:高橋 真 先生(愛媛大学 農学研究科)
演題:途上国等における「ハイテク廃棄物」の処理問題と残留性有害物質による環境・人体汚染
講演者6:竹内 一郎 先生(愛媛大学 農学研究科)
演題:サンゴと大型海藻による化学物質リスク影響評価システム構築の必要性

 本セミナーは「生命環境研究の新たな展開」と題し、仁科農学部長の開会のご挨拶ののち、本学理学部および農学部の6名の先生方による講演していただきました。講演後は総合討論を実施し、コメンテーターとして野並教授(農学部)、河野教授(農学部)、治多教授(農学部)からお話もいただきました。

第9回環境先端技術セミナー (2013年9月27日)

場所:愛媛大学農学部2号館3階 第31講義室(参加者41名)
講演者:安原 盛明 先生(香港大学)
演題:海洋生態系の環境変動への応答

 竹内センター長より香港大学と安原先生のご紹介の後、安原先生より古生態学の基礎から最近の人類の影響による生態系劣化まで広範な内容についてご講演をいただいた。多数の院生、大学院生も本セミナーに参加した。安原先生の講演は、現在の環境を考えるうえで、時間的にも地球規模的にもスケールの大きな重要な内容であり、参加者にも、今後の研究の展開を考えるうえで大変よい機会となった。

第8回環境先端技術セミナー (2013年7月25日)

場所:環境産業研究施設(三浦記念館)1F講義室(参加者34名)
講演者1:河野 公栄 先生(環境計測学研究室教授)
演題:有機ハロゲン化合物による環境汚染
-我々はどこまで知りえたか? ガスクロマトグラフ質量分析と中性子放射化分析で解き明かす-
講演者2:有薗 幸司 先生(熊本県立大学教授)
演題:各種生物応答を利用した環境モニタリング手法

 仁科農学部長の開会のご挨拶ののち、前半は、河野公栄副センター長より、有機ハロゲン化合物について世界規模における環境汚染の実態調査についての発表があった。

 後半は、バイオアッセイを中心とした環境モニタリング、リスクマネジメント等の分野にて第一線でご活躍の有薗幸司先生より、各種生物応答を利用した環境モニタリング手法について、基礎から現在最先端の成果に至るまで幅広くご紹介いただいた。また、愛媛大学および当センターに対する今後の研究活動の展望についてご提言いただいた。

その他

農学部オープンキャンパス(2013年5月25日)

場所:農学部43教室、環境産業研究施設
参加人数:センター教員5名(竹内・河野・山下・高橋・西川)
学生・院生約10名
見学者のべ80名程度

 5月25日に開催された農学部オープンキャンパスの生物環境保全学専門教育コース説明会場にて、環境先端技術センターに参加する大気環境科学、生態系保全学、環境産業応用化学、環境計測学、環境産業科学の各教育分野が関連研究の紹介・説明や模擬実験等をおこなった。

 また、オープンキャンパスの一環として、センター内のダイオキシンやPCB等の環境化学物質の超微量分析関連の施設・分析装置等の一般公開を実施した。本オープンキャンパスへの参加は、高校生に対して、センター関連の研究活動について理解を深め、その魅力を体験もらう良い機会となった。

竹内一郎センター長が"The Marine Pollution Bulletin Top Cited Author"を受賞

 竹内センター長や河野副センター長は,科学研究費補助金基盤研究(B)等により、ポリ塩化ビフェニル (PCBs)やポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)等の各種の人工化学物質の浅海域生態系における分布特性の解析や食物連鎖を介した生物濃縮過程に関する研究を実施してきています。

 下記の論文は,東京農工大学と竹内センター長の生態系保全学教育分野(研究室)等との共同研究の成果の一部ですが,2008-2012年にMarine Pollution Bulletinで発表された論文中の被引用数トップ50の1つに入ったことより、2013年6月17~21日に香港大学で開催された"7th International Conference on Marine Pollution and Ecotoxicology"において、竹内センター長が"The Marine Pollution Bulletin Top Cited Author"を受賞しました。

Mizukawa K, Tadata H, Takeuchi I, Ikemoto T, Omori K, Tsuchiya K. (2009) Bioconcentration and biomagnification of polybrominated diphenyl ethers (PBDEs) through lower-trophic-level coastal marine food web. Mar Pollut Bull 58(8): 1217–1224.

農学部オープンキャンパス(2013年8月7日)

場所:農学部42教室、環境産業研究施設
参加人数:センター教員5名(竹内・河野・山下・高橋・西川)
学生約10名
見学者のべ80名程度

 8月7日に開催された農学部オープンキャンパスの生物環境保全学専門教育コース説明会場にて、環境先端技術センターに参加する大気環境科学、生態系保全学、環境産業応用化学、環境計測学、環境産業科学の各教育分野が関連研究の紹介・説明や模擬実験等をおこなった。また、オープンキャンパスの一環として、センター内のダイオキシンやPCB等の環境化学物質の超微量分析関連の施設・分析装置等の一般公開を実施した。本オープンキャンパスへの参加は、高校生に対して、センター関連の研究活動について理解を深め、その魅力を体験もらう良い機会となった。

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