遺伝子制御工学研究室のホームページへようこそ

新着情報
・2025.1.31. 田上さん(M2)、今井君(B4)、川上(響)君(B4)、川上(立)君(B4)が日本農芸化学会中四国支部第73回講演会@山口大学にて研究成果を発表しました.
★祝 2025.11.9. 尾坂さん(M2)が第42回 YEAST WORKSHOPにて「優秀発表賞」を受賞しました.おめでとうございます!!
・2025.11.8-9. 尾坂さん(M2)、今井君(B4)、大西さん(B4)、川上君(B4)が第42回 YEAST WORKSHOP@九州大学にて研究成果を発表しました.
・2025.11.3-5. 中城君(D1)、寺下さん(M2)、八木さん(M2)、田上さん(M1)が第98回日本生化学会大会@京都にて研究成果を発表しました.
・2025.9.25. 八木さん(M2)と田上さん(M1)がThe Protein Island Matsuyama 2025にて研究成果を発表しました.
★祝 2025.10.30.  尾坂さん(M2)が日本農芸化学会2025年度関西・中四国・西日本支部合同大会にて「学生優秀発表賞」を受賞しました.おめでとうございます!!
・2025.9.19. 尾坂さん(M2)と関藤教授が日本農芸化学会2025年度関西・中四国・西日本支部合同大会@岡山大にて研究成果を発表しました.
★祝 2025.9.5. 岡村君(M1)が酵母遺伝学フォーラム第58回研究報告会の口頭発表部門にて「学生発表賞」を受賞しました.おめでとうございます!!
・2025.9.3-5. 尾坂さん(M2)と岡村君(M1)が酵母遺伝学フォーラム第58回研究報告会@千葉大にて研究成果を発表しました.
・2025.6.14. 勝野井君(M1)と大西さん(B4)が日本農芸化学会中四国支部第71回講演会@徳島大にて研究成果を発表しました.
・2025.5.31. 八木さん(M2),岡村君(M1),田上さん(M1)がトランスポーター研究会@岡山大にて研究成果を発表しました.

微生物を利用した基礎研究から応用研究まで
★生命現象の謎に迫る ― 液胞の生理機能に関する分子レベルでの総合的理解 ―
★有用酵素の効率的生産系を作る

パンやお酒の製造に利用される身近な微生物である出芽酵母は,遺伝子発現から環境刺激に対する応答に至るまで,ヒトや植物などの高等真核生物に共通する仕組みが備わっているため,生命現象を解明するためのモデル生物として重要です.また大腸菌などの細菌と同様に物質生産のツールとしても活用されています.当研究室では,植物や真核微生物(酵母・カビなど)の細胞内で最大容積を占める,動物細胞におけるリソソームに相当するオルガネラ「液胞」と「オートファジー」,さらに「物質輸送」に焦点を当て,液胞の生理機能を分子レベルより総合的に理解することを目指して分子生物学,細胞生物学,生化学に関連する教育と研究を行っています.


研究テーマ

液胞膜を介したアミノ酸輸送とその調節機構について (関藤・河田)

アミノ酸はタンパク質合成の原料,窒素の貯蔵体,一次・二次代謝産物の前駆体となる,生命活動に必須の栄養素です.そのためサイトゾルのアミノ酸レベルを適正に維持することは,全ての細胞が生存・生育するために重要であり,アミノ酸代謝や細胞外からの取込みによって厳密に調節されることが知られています.この細胞内アミノ酸レベルの調節に,液胞が重要な役割を果たしていることが分かってきました.酵母の液胞は,サイトゾルの余剰アミノ酸を蓄積する「アミノ酸貯蔵庫」として働きます.一方で細胞が栄養飢餓に陥ると,オートファジーによりサイトゾルのタンパク質等を液胞内で分解してアミノ酸を生成し,これらを液胞外へ排出することで新規タンパク質合成へのリサイクルを可能にします.このような液胞内外へのアミノ酸の輸送は,液胞膜に存在する複数の膜タンパク質(トランスポーター)により行われています(図1).最近,新たに液胞への塩基性アミノ酸取込みに関わるトランスポーターを同定し,酵母液胞におけるアミノ酸輸送システムの全容が明らかになりつつあります.
これらトランスポーターがいつ,どのように働くのか?酵母はなぜ液胞にアミノ酸を貯めるのか?私たちは液胞アミノ酸トランスポーターの基質輸送メカニズムや栄養条件に応答したその活性制御機構を明らかにし,さらに真核微生物におけるアミノ酸貯蔵/リサイクルの生理的重要性を解明しようとしています. アミノ酸はお酒などの風味・鮮度を決定づける要素でもあり,酵母における代謝経路の改良や蓄積アミノ酸種/量の改変は,食品の品質向上に向けた有効なアプローチです.以上のような酵母のアミノ酸代謝の基礎研究を通して,有用酵母株の育種を目指しています.
また,同じ真核生物である私たちヒトにも酵母と同じ機構が備わっています.類似したトランスポーターがヒトゲノムにもコードされており,私たちが酵母を使って得た知見の多くはヒトにも当てはまることから,創薬への応用も期待されます.
図1. 酵母液胞膜を介したアミノ酸輸送とその調節
栄養豊富条件で蓄積した液胞内のアミノ酸は,栄養飢餓条件においてオートファジーにより生じるアミノ酸と共にサイトゾルへ排出され,タンパク質合成にリサイクルされる.このような液胞膜を介したアミノ酸輸送は,液胞膜に存在するアミノ酸トランスポーターにより行われる.液胞アミノ酸トランスポーターの活性は,サイトゾルの遊離アミノ酸濃度を適正に維持するために栄養条件に応じて厳密に調節されていると考えられる.

微生物を利用した有用酵素の生産系構築 (秋山)

微生物が作り出す様々なタンパク質(酵素)は,私達の生活における多くの局面で役立っています.例えば、洗剤に配合されるプロテアーゼやリパーゼ,セルラーゼ,糖を製造するためのαアミラーゼやグルコアミラーゼなどは有名です.これら酵素は大量に安価に生産できることから工業的な利用が実用化されています.遺伝子組換え技術は大量に安価にタンパク質を供給できるので,様々な組換タンパク質の生産が工業の発展のため大いに期待されています.また,タンパク質の性質を調べることは,医学・生化学に於いて重要で,精製タンパク質と基質を用いた生化学的解析によって様々な生命現象が解明されて来ています.当研究室では,酵母のアミノ酸代謝を明らかにするために,アミノ酸代謝酵素の発現/精製や,アミノ酸トランスポーターに対する抗体作製を試みています.
さらに微生物酵素の産業利用を目指して,大腸菌や酵母を利用して,バイオテクノロジー実験に利用可能な酵素の効率的な大量発現/精製系を構築しています(下図).

このように,当研究室では微生物(大腸菌や酵母)を使った遺伝子組換え技術,組換えタンパク質の生産技術およびそれらを使った生化学的解析を学習することができます.

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