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2011年12月12日から16日までの5日間の日程で、インドネシア・スラバヤのAPP社 チウイ・キミア工場を訪問しました。
『海外製紙工場の技術レベルと生産規模の実感』『海外における製紙産業の現状把握』『英語コミュニケーション能力』そして『海外体験』を目的に海外技術研修を行いました。
APP社は優れた経営戦略と莫大な投資により、インドネシアと中国に約20の生産拠点を持ち、世界65ヶ国以上に紙製品をグローバル展開している世界最大級の製紙メーカーです。 その中で、インドネシアにあるチウイ・キミア工場は、APP社が初めて抄紙機を導入したAPP社発祥の工場であり、旧型の小型マシンから最新の大型マシンまで、幅広い抄紙機と数多くの紙加工設備を兼ね備えた大規模製紙工場です。 この工場を工程毎に2日間かけて見学させていただきました。
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皆初めての海外工場で緊張ぎみです |
学生全員が海外の製紙工場を見学するのは初めてで、まず工場の敷地の広大さにビックリ。 そして、旧型の小型マシン~最新の大型マシンまで、バリエーション豊かな抄紙機を使いこなす技術力に驚きました。 また、最新マシンで紙を製造する一方、加工部門では多数の人を導入し、人件費の安さを最大限に活かした人海戦術で低価格の紙製品を製造するという実情を目の当たりして、学生は全員唖然としてしまいました。 抄紙技術レベル、品質レベルは未だ日本には及ばないものの、それがかえって恐怖に感じました。 彼らが日本レベルの技術力、コスト意識を持った時、日本企業は太刀打ちできるのだろうか・・・。 皆、気を引き締め、工場をあとにしました。
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現地の抄紙機を間近で見学させて頂きました |
見学後は、工場主催の懇親会に招待され、お酒を交えながら現地スタッフと楽しく交流しました。 もちろん会話は英語。 皆たどたどしい英語で必死にコミュニケーションを取り、現地の文化、雰囲気を堪能しました。 日本との文化の違いを実感するとともに、コミュニケーションツールである語学力の必要性を改めて感じさせられた楽しい夜でした。
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現地の料理やお酒を楽しく頂きました |
今後の成長が期待される新興国として注目を集めるインドネシア。 スラバヤ中心部は高級マンション、高級ホテル、高級飲食店、ショッピングモールが立ち並ぶ近代的な都市でしたが、少し郊外にでると、景色は一変。 今にも壊れそうな住宅、整備されていない道路、何もせずただ座ってボーっとしている住民・・・貧富の差を強く感じました。この街並みを見て、"日本は恵まれた国だな""日本人でよかったな""日本人は贅沢しすぎなのかな"と皆の口から次々に本音がポロリ。 新興国の実情を目の当たりにすることができました。
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スラバヤの市街地 (左) と郊外 (右) |
グローバル社会へとなりつつある昨今、海外の実情が分からず海外との壁を作ってしまいがちでしたが、『百聞は一見にしかず』の言葉のとおり、今回の海外研修にて海外の実情、技術レベルを目で見て、肌で感じとることができました。グローバル社会に対応できる人材となるべく、皆それぞれの思いを胸に帰国の途につきました。
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