研究概要

本研究室では、農産物の収穫から消費者に届くまでの低温流通、貯蔵、加工、殺菌等のポストハーベスト技術について研究を行っています。これにより、「安全」で「安心」できる「美味しい」農産物・食品を消費者に届けるための流通システムの構築を目指していきます。
「安全」を届けるためには・・・

土や手指と農産物が接触することで農産物表面に細菌が付着し、農産物を原料とした食品においても多数の細菌が検出されます。このとき、農産物や食品中の細菌への対策を行わない場合、食品の腐敗や細菌の毒素産生が生じ、農産物・食品の大量廃棄や食中毒事故へとつながります。そのため、農産物・食品の衛生管理では細菌を死滅させ(殺菌)、細菌の付着を最小限にし(除菌)、食品中の細菌を増殖させない(静菌)ことで細菌数を制御し、「食の安全」を確保しなければなりません。
本研究室では、高圧処理による発芽誘導を利用した芽胞菌の殺菌、損傷菌の回復に関する研究を行っております。
「美味しい」を届けるためには・・・

農産物は収穫後においても生理活動を行っており、呼吸、蒸散等により農産物に含有される成分・水分が消耗します。これにより、農産物は収穫後の時間経過と共にいわゆる「鮮度の低下」が発生します。農産物の「鮮度の低下」は、農産物周辺の温度やガス組成等の環境条件を適切に制御することで最小限にできます。
本研究室では、愛媛県の主要農産物の柑橘を対象とし、その品質保持に関する研究を行っております。